八重山郷里の挑戦 Vol.2「美味しい牛肉づくりは素牛から」

和子牛の一大産地と知られる沖縄県の中でも、本島よりさらに南に位置する八重山地区は石垣島はじめ竹富島、与那国島、波照間島、黒島、西表島、小浜島など多くの群島からなる。八重山家畜市場の年間取引頭数は8299頭(平成24年実績)で全国10位を誇る。

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和子牛の一大産地「八重山地区」

■ 総称銘柄「八重山郷里」ロゴマーク策定

yae1こうした中、「美味しい牛肉づくりは素牛から」をスローガンに八重山地区の生産関係者が動き出した。

八重山産素牛の優位性を全国にアピールするとともに、自らが信頼のサプライチェーン構築のスタートラインに立つ決意と責任を示すシンボルとして総称銘柄「八重山郷里」(やえやまきょうり)を立ち上げたのだ。

一般的に繁殖農家は肥育農家に子牛を販売することで事業を完結しがちだが、「八重山郷里」では“繁殖~肥育~食肉卸~エンドユーザー”までの一貫した取り組みを目指し、農協や個人、出荷団体の垣根を越えて結集し、新たな活動を展開する計画だ。

スローガンに掲げた「美味しい牛肉づくりは素牛から」には、単に八重山産素牛の評価を高めるだけではなく、「繁殖農家も牛肉のサプライチェーンの一部である」ことを強く認識し、品質や安全について自らの果たすべき役割とサプライチェーンの構成員としての責任を共有する姿勢を表わされ、エンドユーザーまでとの「信頼のサプライチェーン」を構築することによって、八重山産和子牛の付加価値化を図り、収益と継続的な経営の安定化を目指している。

■ エンドユーザーまで視野に活動

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八重山郷里牛素牛生産者グループ・東竹西信行リーダー

現在、和子牛市場は全国的に価格が上昇している。この背景には口蹄疫やセシウム問題、和牛最大手企業の破綻などによる繁殖牛の絶対数不足がある。

八重山、黒島の家畜市場も高値傾向にあるが、八重山郷里素牛生産グループの東竹西信行リーダーは、

「しばらく素牛高は続いたとしても、購買者の絶対数が減少することにもなりかねない。高値で推移している今だからこそ、八重山の繁殖全体の底上げを図り、肥育業者との関係を密にし、信頼を築く必要がある」と活動の意義を語る。

「八重山郷里」では今後、肥育業者や食肉卸、エンドユーザーと連携したさまざまな活動を展開していく。

そのキックオフ・イベントともいうべき「八重山郷里発足式」が2013年10月23日、東京・恵比寿のウエスティンホテルで開催された。

 

Meat UP!片平梨絵
*この原稿は肉牛ジャーナルに2013年10月より連載されたものです。

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