八重山郷里の挑戦Vol4. 国内初!子牛の生産情報の開示へ

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都内で行われた発足式では八重山郷里の取り組み第1弾として子牛の履歴報告書『八重山郷里物語』が発表された。出荷する子牛1頭1頭について子牛の生年月日や離乳時期、削蹄日、ワクチン接種など予防履歴等について積極的な情報開示を推進していこうというもの。

■ 子牛の予防履歴開示、安全性を担保

2014年1月から試験的にスタートし、子牛販売時に登録書とともに履歴報告書を提出する予定で、将来的には「生産情報公表JAS」に準じた形をめざす方針。

履歴報告書のデザインは与那国島の真嘉牧場・金城信利、ゆかり夫妻が作成した。記録にかかる農家の作業負担を軽減するよう工夫し、八重山郷里のロゴや生産者メッセージなどの記入欄も盛り込まれている。

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【子牛の履歴報告書『八重山郷里物語』。記録にかかる農家の作業負担軽減に配慮した。】

国内で子牛の生産情報の開示が義務化されない中で、今回の挑戦は意義深い。予防履歴の記録・保管により情報の透明性、安全性が担保されることはもちろん、記録により繁殖農家自らの生産管理の改善に寄与することが期待される。

まさに「繁殖農家も牛肉のサプライチェーンの一部であること」を強く意識した取り組みの象徴であり、今後のグループの活動、取り組み姿勢に期待したい。

■ 活動を後押しする信頼の絆

『八重山郷里』の目的はあくまで子牛の付加価値化であり、「八重山郷里〇〇牛」と称する牛肉の拡販を主眼としていない。信頼に値する子牛づくりのために何をすべきか。それを探求し積み重ねていくことである。
「繁殖~肥育~食肉卸~エンドユーザー」まで。消費者が牛肉を手にするまでに携わるすべての人が商品価値を共有し、愛着をもって次の過程へ送り届けること。

その仕組みを確立することが真の付加価値化であり、最終的に価値観を共有できなければ、いくら手にする機会が増えてもブランド化に成功したとはいえない。

発足式以降、八重山郷里の活動を後押しする絆が生まれつつある。2014年11月には千里阪急ホテルで「八重山郷里のざき牛」フェアが開催された。檜本幸洋シェフは「八重山郷里のコンセプトを聞き、私たちが表現したかったことが可能になると確信し、いち早くフェアの実施を決めた。扱う牛肉についてすべてのストーリーをお客さまにお伝えすることができる」と八重山郷里の取り組みを評価し、フェアの意義について語った。

さらに12月にはホテルオークラ東京で「八重山郷里・石垣島きたうち牧場プレミアムビーフ」フェアが開催されるなど、八重山郷里の信頼の環がつなりをみせていった。

 

Meat UP!片平梨絵
この原稿は肉牛ジャーナル2013年10より連載されていたものです。

 

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